要約

  • RFC 3483 では、監視、記録、報告、報告後の消去が別の状態になった。PDP が報告だけを止めても、PEP は利用量を測り続けられた。
  • さらに、共有オブジェクトから生じた実際の割り当てを識別し、コンテキスト停止、要求状態削除、キャッシュ方針の失効で証拠を閉じる必要があった。

新しい報告が届かない時間帯を見たとき、ゼロを置くのは簡単である。しかし RFC 3483 の世界では、その空白は最初に通信状態を示すだけだった。Policy Enforcement Point(PEP)は利用状況を観測して蓄積し続ける一方、Policy Decision Point(PDP)から自発的な報告を止める指示を受けているかもしれない。沈黙しているのは測定対象ではなく、報告者かもしれない。

この違いは、フィードバックを三つの部品に分けた設計から生まれる。選択基準ポリシーは監視対象を決め、利用フィードバック・クラスは収集する指標を定める。リンク・ポリシーは両者を結び、報告を出す条件を持つ。PDP に届く数字は、対象、指標、時機という三つの選択の結果であり、単独で完全な意味を持つ総計ではない。

COPS 接続の Accounting Timer は、未要求の会計型報告を送れる最大頻度を制限した。目的はメッセージ量の抑制であって、精密な時刻同期ではない。個別方針は複数の基本間隔を待つことも、しきい値到達時に送ることも、値が変化した場合だけ送ることも、変化がなくても定期送信することもできた。受信側が想定した一時点にメッセージがないだけでは、欠測も無利用も証明できない。

タイマーがゼロの場合、その意味は特に明確だった。PEP は未要求の利用報告を送らない。それでも PDP の方針に従って監視と追跡を続け、要求された時点で保存した結果を返す。ゼロになったのは自発報告の頻度であり、利用カウンターではなかった。

停止命令にも二種類があった。PDP は報告メッセージだけを一時停止し、監視と記録を継続させられた。あるいは監視そのものを止め、その結果として報告も抑止できた。いずれの場合も、遷移時に現在値を送るかどうかを指定し、特定の利用方針だけにも全方針にも適用できた。「停止」という一語だけをログに残すと、測定が続いたかどうかという核心が失われる。

要求型フィードバックは周期の途中に割り込んだ。PDP が Decision で即時報告を求めると、PEP は対象データを返した。利用方針が報告後の消去を要求していれば、報告した属性を消去した。しかし既存の周期スケジュールは維持され、要求時点から再起動しなかった。したがって短い間隔で二つの報告が来ても、重複とは限らない。一つは要求への返答、もう一つは以前から予定された定期報告である。

その二つの値を読むには消去履歴が要る。先の報告でカウンターがクリアされていれば、後の値は残りの短い区間だけを表す。消去されなければ、両者は重なる可能性がある。送信時刻を測定区間と同一視してはならず、報告一件をカウンターの全履歴とみなしてもならない。

RFC 3483 は、数字の帰属先にも境界を設けた。COPS オブジェクトの中には PEP の一つの設定に直接対応するものもあれば、複数の実際の割り当てで共有されるものもあった。後者はそれぞれ独立した統計を集めても、個別の COPS オブジェクトを持たないことがある。そのため選択基準 PRC と利用フィードバック PRC を合わせ、PEP が扱える最も細かな割り当てを識別しなければならなかった。

例えば一つの IP アドレスから複数の利用対象が生じるなら、ポート番号を加えて識別できる。推奨形は、選択側が最初から完全な一意キーを持つことだった。ただし不完全な選択で複数対象を選び、報告側に識別情報を入れる方式も任意で認められた。この方式では二つの PRC を結合できなければ、複数の数字が一つに混ざる。

コンテキストは計測期間を閉じる。COPS-PR は独立した複数の方針コンテキストを保持できたが、同時に活動するのは一つだけだった。利用方針は、そのコンテキストが活動中だけ監視、記録、報告された。非活動化の際には最終フィードバックを送り、その後は当該コンテキストについて何も追跡しない。最終報告は単なる周期サンプルではなく、権限が有効だった区間の終端だった。

Delete Request State の直前にも、未送信の利用データを必ず報告した。削除を PDP が始めた場合でも同じである。意味を与えていた要求状態を消す前に、その最後の証拠を外へ出すという順序が規定された。

接続障害時の継続にも上限があった。PEP はキャッシュ済み方針を実施し続ける間だけ利用を追跡した。その方針が失効すれば、利用フィードバック・データも失効し、監視は終わる。再接続後、PDP は報告再開を明示的に認め、PEP は保存分を報告し、新しい接続で受け入れた Accounting Timer に周期を合わせた。

つまり証拠の寿命は通信プロセスではなく、実際に執行された方針の寿命に従った。切断しても有効な方針の下で生じた利用は消えない。一方、再接続しても失効後の期間まで連続性を作ることはできない。

文書の限界も明白である。Informational の枠組みであり、課金、料金算定、請求モデルは対象外だった。要求 Decision の厳密な内容は実装文書に委ねられた。特定ネットワークへの導入、カウンター精度、相互運用、請求の正しさ、利用者が受けたサービス成果は資料から証明できない。

隣接 RFC との違いは問いの位置にある。RFC 3060 は方針データとローカル評価を扱い、RFC 3084 はプロビジョニングとキャッシュ状態、RFC 3159 は PRID 行の識別を扱った。RFC 3483 は方針が入った後に残る利用証拠を対象にし、いつ測り、いつ話し、何を消したかを分離した。

Heng Lu の現実レイヤーの考え方を適用するなら、最初に活動コンテキストと実際の割り当てを固定する。次に選択、指標、リンク方針を結び、タイマー、しきい値、変化条件、報告後消去を並べる。要求、停止、再開、最終報告を同じ時系列に置き、障害時にはキャッシュ方針の失効点で証拠を切る。

そこまで復元して初めて、沈黙の意味を判断できる。利用がなかったのかもしれない。自発報告が無効だったのか、報告だけ停止していたのか、周期途中だったのか、要求を待つ値があったのかもしれない。RFC 3483 は答えを一つに決めず、答えを証明するための状態を残した。

出典