要約

  • Ofgemは、配電の現行遅延補償は抑止力が弱く、送電の遅延損害金は1日0ポンドが多いと説明する。
  • 支払いを正しい工程と責任者に結び付ける一方、接続料金や慎重すぎる接続日の増加を避ける設計が問われる。

二つの網、二つの遅延料金

接続日が契約に書かれていても、プロジェクトは用地費、金利、仕入先への支払いを続ける。Ofgemが9月に公表した資料では、その日付に二種類の価格が付いている。

配電では、該当する場合、合意した日に工事が送電可能にならなければ、現行の性能保証(GSoPs)により1日180~350ポンドが支払われる。Ofgemによれば、基準額は2015年に定まり、2023年に物価上昇分を反映した。接続工事費の伸びには追いつかず、遅延を防ぐには金額が小さいと規制当局は見ている。

送電契約の欄はさらに妙だ。建設契約には遅延損害金の仕組みがあるが、Ofgemが見た金額は「1日0ポンド」が多い。日付が契約にあっても、遅延に対する日額支払いが付かない場合がある。Ofgemは0ポンド条項の割合や個別契約の理由を示す網羅的なデータを持っていない。確認できたのは「多い」ことで、比率までは出せない。

顧客は一者と契約し、工事には複数者が関わる

送電の建設契約は顧客とNational Energy System Operator(NESO)の間で結ばれる。NESOと送電事業者(TO)の間にはSystem Operator–Transmission Owner Codeを通じた対応関係がある。工期には複数組織、許認可、調査、共有工事が影響する。それでも工程が遅れたとき、契約は支払う側を決めなければならない。

ここが今回の相談の中心だ。接続遅延の事業費を顧客が負担する一方、責任はNESO、TO、顧客、別の工事関係者の間を動きうる。現行の仕組みも、TOが管理できる遅延とできない遅延を分け、争いには独立した解決手続きを設けている。Ofgemは契約締結前に、支払額、対象工程、必要な証拠を明確にしたい。

罰金が上がれば、接続日が後ろへ動く

Ofgemは配電の支払い強化を検討している。支払額の改定、工程別の段階払い、上限、電圧ではなく接続容量を基準にする案などだ。重みを置くのは、工事の開始、完了、送電開始という顧客が成果を感じる時点である。

送電では、損害金を0ポンドより上にする最低額や、建設契約を結ぶ前に条件を説明する義務、あるいは両方を検討中だ。金額、上限、工程、TOの責任と認める条件はまだ設計段階にある。相談期間は2026年11月6日に終わり、その後に規則案の細部を詰める。

Ofgemは副作用も明記した。大きな損害金は接続料金に転嫁されるおそれがある。負担を抑えたいTOが、より遅い接続日を提示することもありうる。遅延後の補償が増える一方、工事前の提示日が遠のくなら、表計算の改善と引き換えにプロジェクトが待たされる。

機能する制度には、事業者が管理できる遅延への価格、比較に足る背景情報、意味のある接続日がそろう必要がある。Ofgemが考える報告項目には、工程達成率、遅延の長さと原因、その原因を誰が管理できたか、支払いの頻度が含まれる。順位だけの表では、遅れた調査、顧客側の準備、ネットワーク工事の差が消える。

Ofgemの資料が描くのは、おなじみの行政パズルだ。各社が契約、工程、別の担当者を指させる。1日0ポンドの欄で、そのパズルは金銭問題になる。次の決定が、接続日を責任者と価格のある約束に変えるのか、顧客がカレンダーの請求書を払い続けるのかを示す。

出典