要約
- RFC 791 はこのオクテットを、優先度と遅延・スループット・信頼性の個別指示に分けた。
- RFC 1349 は四ビットの単一 TOS 値に改め、RFC 2474 は六ビット DSCP、RFC 3168 は残る二ビットを ECN とした。
位置は変わらなかったが、意味は変わった。RFC 791 では上位三ビットが優先度、続く三ビットが低遅延・高スループット・高信頼性の希望を示し、二ビットが予約されていた。これは保証ではなく、両立しない可能性のある要求だった。通常は三つの指示を二つ以上同時に設定しないよう勧められていた。
RFC 1349 は独立した指示をやめ、四ビットを一つの列挙値にした。最小遅延、最大スループット、最大信頼性、最小金銭コスト、通常サービスのいずれかを選ぶ。未知の値でも、ホストやルーターは意味を理解せずに適切に扱うべきだとされた。TOS は依頼であって、結果の保証ではない。
RFC 2474 はこの構造を Differentiated Services フィールドで置き換えた。上位六ビットの DSCP は、ノード上で実装されたホップ単位の動作を選ぶ。残る二ビットは Diffserv 処理では「Currently Unused」とされ、動作選択時に無視するものとされた。コードポイントと動作の対応は設定可能で、管理境界ではフィールドを書き換えられる。RFC 2474 は RFC 791 との構造的不互換性を認め、Class Selector によって過去の優先度との限定的な互換性だけを残した。
RFC 3168 は下位二ビットを ECN に割り当てた。四つのコードポイントは Not-ECT、ECT(0)、ECT(1)、Congestion Experienced(CE)である。通信端点が参加していれば、輻輳が始まったとき、能動的キュー管理が ECT パケットを廃棄せず CE に書き換えられる。ただし、ECN は配送も無損失も保証しない。
DSCP は設定可能な処理を選び、ECN は参加するトランスポートへ輻輳を知らせる。オクテットの物理的位置が安定していても、意味まで一貫しているとは限らない。
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