要約

  • 2017年6月1日のナイロビでの年次総会では、2016年財務諸表が提示され、議長が異議を求めたものの、異議は記録されなかった。一方、採択の動議、提案者、賛同者、採決、可決決議はいずれも議事録に残っていない。沈黙は反対が表明されなかったことを示しても、採択、権利放棄、追認、免責を示さない。
  • 6月23日のヨハネスブルグでの会合では、9人の取締役のうち8人が出席し、法務顧問がモーリシャス会社法117条1項による登録会員の書面決議を助言した。1人が6月1日の総会を欠席していたことを理由に棄権し、決議201706.362は78%で可決されたと記録された。この経路は合理的な是正になり得るが、取締役会の行為と登録会員の行為は同じではない。
  • 公開記録は、欠落の認識、選ばれた法的経路、提案者と賛同者、棄権、75%基準、78%という結果を伝える。しかし、別個の書面決議、同一書式の同意文書、適格な有権者の範囲、分母、各同意の時点、文書の版、非署名者への7日以内の送付を公開していない。したがって残る問いは無効性の宣告ではなく、是正を立証し終えるための証拠の閉じ方である。
  • 最小限の解決は、一枚の「是正受領記録」を作ることだ。欠けた会議行為、選択した根拠、行為者の資格、決議文と財務諸表の同一性、適格票の分母、署名または同意、75%の計算、成立日、非署名者への送付、最終的な採択状態を連結し、採択が無関係な行為の放棄、免責、追認を意味しないと明記する。

L3 — 行われなかった採決

2017年6月1日午後2時23分、ナイロビのボマ・ホテルでAFRINICの年次総会が始まった。議題の財務更新には2016年の監査済み報告が置かれ、監査委員会の議長が財務諸表を提示した。会議の議長は異議があるかを尋ね、議事録には異議が出なかったとある。ここまでなら、出席者が説明を聞き、その場で反対を表明しなかったという事実は読める。だが、その項目には財務諸表を採択する動議も、その提案者も、賛同者も、採決の実施も、可決の宣言も記録されていない。同じ議事録が別の決議ではこうした形式を記しているため、この空白は単なる文体上の省略として片づけにくい。

重要なのは、後世の読者が議事録の沈黙から欠落を推測しているだけではないことだ。AFRINIC自身が後の決議で、年次総会では財務諸表を正式に採択する票決が行われなかったと記した。つまり、組織の公的な記録も「異議なし」と「正式採択」を同一視していない。異議がないことは、明示的な反対が観測されなかったという消極的事実である。採択は、権限を持つ主体が決められた資格と方式で意思を表したという積極的な法人行為である。前者から後者を自動的に導けば、誰が決定権を行使したのかが消えてしまう。

この違いは言葉尻の問題ではない。会議で静かだった人は、内容に満足していたかもしれないし、説明をさらに検討したかったかもしれないし、単に発言しなかっただけかもしれない。公開記録は、その内心を証明しない。まして沈黙は、採択に加えて、別の疑問を放棄したこと、過去の行為を追認したこと、役員を免責したこと、何らかの請求を解放したことまで意味しない。会計の採択が持つ範囲を狭く保つには、採択という行為を他の意味から切り離して記録しなければならない。

22日後の6月23日午前10時12分、舞台はヨハネスブルグに移る。AFRINICの9人構成の取締役会では8人の取締役が出席し、1人が謝罪を伴って欠席し、法務顧問も同席した。議長は、ナイロビで財務諸表が提示され、異議はなかったが、正式な採択が行われなかったことを振り返った。法務顧問Ashok Radhakissoonは、登録会員が会社法117条1項を使って財務諸表を採択できるとの助言をしたと議事録に記録されている。これは裁判所の判断でも、公開された詳細な法律意見でもなく、その場で記録された助言である。とはいえ、組織が欠落を認識し、根拠条文を特定し、補う経路を選ぼうとしたことを示す重要な一次記録だ。

Subramanian Moonesamyは、ナイロビの年次総会に出席していなかったため投票しないと述べた。議事録は、彼が財務諸表の内容に異議を唱えたとも、117条の利用を争ったとも述べていない。その理由を膨らませるべきではない。Sunday Folayanが決議201706.362を提案し、Seun Ojedejiが賛同し、決議は78%で可決されたと記録された。ここには、欠落の認識、助言、提案、賛同、棄権、結果というかなり具体的な筋道がある。少なくとも、後から何事もなかったように「年次総会で採択済み」と書き換えた記録ではない。

読者が気にすべき理由も、この具体性の中にある。是正の経路は、実質的には賢明だった可能性がある。既に提示された文書のためだけに特別総会を招集すれば、会員と会社に時間と費用がかかる。会社法と定款が書面決議を認め、しかも通常の単純過半数より高い75%を要求するなら、書面で意思を集約すること自体を疑わしい儀式として扱う必要はない。それでも、是正を成立させるのは「是正した」という組織の言葉ではない。正しい主体が、正しい資格で、同じ文書について、必要な票数を明確に満たしたという追跡可能な会員行為である。

この場面で最も混同されやすい三つの表示を分けておきたい。第一は、6月1日の会議で異議が記録されなかったこと。第二は、6月23日に取締役会が開かれ、その議事録に決議が置かれたこと。第三は、その場にいた自然人たちが登録会員として書面決議に同意したこと。この三つは関連していても同じではない。第一は場の反応、第二は取締役会の記録、第三は会員権限の行使である。第三が適切に行われたなら第一の欠落を治すことができるが、第一や第二の存在だけで第三を代用することはできない。

2017年の年次総会議事録が後に承認対象とされ、前年の正式な会議記録として扱われたことも、境界を変えない。後日の議事録承認は、当時の記録内容を正式な会議記録として確認する働きを持ち得る。そこに採択票がないという記録の信頼性はむしろ高まる。しかし、後日に議事録を承認したからといって、2017年6月1日に存在しなかった動議、票、署名を遡って作ることはできない。同様に、6月23日の議事録が同年9月に修正を伴って承認されたという事実は、その議事録の法人記録上の位置を示しても、公開されていない同意文書の中身まで証明しない。

公式資料が証明するのは、そこに記録された行為である。年次総会議事録は、提示と異議照会と無異議、そして採択動議の記載がないことを示す。6月23日の議事録は、出席状況、助言、棄権理由、提案者、賛同者、78%という記録を示す。決議登録は、AFRINICが当該決議を採択決議として掲げたことを示す。どれも重要だが、どの文書も、それだけで公開されていない署名票、同意メール、送付証明を代替しない。一次記録への敬意とは、記録の射程を最大化することではなく、その射程を正確に守ることである。

AFRINICの機能も同じ精度で捉える必要がある。AFRINICは、インターネット番号資源の記録を扱う、会員制の民間の技術的台帳管理者・調整者である。正確な台帳、重複しない登録、安定したディレクトリやセキュリティ関連サービス、規律ある法人運営には実用的な価値がある。だからこそ、その私法上の会社権限はきちんと行使されるべきだ。しかし、これらの機能は主権を生まず、立法権、公的規制権、警察権、訴追権、処罰権、没収権、裁定権を生まない。年次会計の採択手続が、アフリカ大陸、事業者、番号資源、一般公衆に対する権力へ膨張することもない。

したがって、本件の問いは「強い機関の裁量をどこまで認めるか」ではない。もっと狭く、私的な会社の内部で、欠けた会員行為をどの手続で補い、その行為をどう立証するかである。制度の大きな使命を語って小さな記録の空白を覆うと、台帳が現実に奉仕するのではなく、台帳を保有する組織の威信が行為の根拠にすり替わる。決議の信用は、「会員」「コミュニティ」「安定」「ガバナンス」といった語の重みではなく、適格な本人が適格な資格で行い、後から検証できる痕跡を残したことから生まれる。

ここで扱うのは財務諸表の中身ではない。数字の妥当性、監査の保証、管理上の表明、IT統制、管理報告、4月19日の取締役会承認の連鎖は、今回の是正手続を判断する材料として掘り下げない。前段階として監査と取締役会承認が済み、6月1日に提示されたという事実は、書面経路を選ぶ合理性を考える範囲でのみ触れる。本稿が追うのは、提示された同じ財務諸表について、会員採択がいつ、誰によって、どのように成立したと記録されたのか、ただその一点である。