要約

  • AERの9月草案は、悪天候による長時間停電で電力配電と通信などの重要サービスが相互に依存することを認めている。
  • 地域支援策を申請する配電事業者は、規制対象の電力サービスとの関係、既存の連携が足りない理由、自らが責任を負う根拠を示す必要がある。

電気が戻るまで通信や生活に必要な支援を続ける費用を、配電会社は電気料金に載せられるのか。豪州のAER草案は、ここに証明を求める。配電網が通信や他の重要サービスに依存する現実は認めつつ、費用を規制対象の電力サービスと結び付け、既存の連携が足りない理由と、配電事業者が責任を担う根拠まで示すよう求めた。

草案が責任境界を試す

対象は、家庭や店舗へ電気を運ぶ地域の配電網を運営する規制対象事業者だ。AERは強靱性を、深刻な気象による長い停電の間もネットワークサービスを続け、または復旧する能力とする。目安は12時間超だが、固定の足切りではない。山火事、干ばつ、暴風、洪水を例に挙げている。

難所は地域支援策だ。配電事業者は、電力復旧中に住民の基本的ニーズや通信を支える措置を提案できる。ただし規制対象のネットワークサービスにつながっていなければならない。通信、交通、自治体、緊急サービスが関わる場合、既存の連携では地域を十分に支えられない理由と、なぜ配電事業者がその支援に責任を持つべきかを説明する。相互依存は案件を審査台に載せるが、小切手には署名しない。

この規制境界は、サービス間の依存を否定していない。AERの説明書は、通信改善や機関間データ共有のような措置を評価する際、配電網と他の重要サービスとの関係が意味を持つと述べる。一方、配電事業者の義務はネットワークサービスに関するもので、すべての重要サービス提供者の責任を引き受けるわけではない。分野横断の事業は、地域便益を規制対象の電力サービスにつなぐ経路を示す必要がある。

「強靱性」も費用審査を通る

草案の証拠要件は具体的だ。リスクと影響、気候研究、過去の停電との比較、消費者の意見、過去の施策評価、実行可能な代替案との費用便益比較、そして信頼度向上の利益をインセンティブ制度で二重計上しない確認を求める。「強靱性」と書けば予算が出るわけではない。その言葉は表計算の審査を通る必要がある。

12月の決定

Australian Energy Market Commissionの2025年規則は強靱性支出要素を加え、AERに2026年12月1日までのガイドライン策定を求めた。AERは9月17日に草案を出し、10月15日に意見募集を締め切った。公開ページには公開意見17件(期限後1件を含む)と非公開意見1件が記録されている。12月1日予定の最終文書が、連携不足と責任をどう扱うかで、今回の読みは変わり得る。

争点は変電所の外にも広がる。通信は電力網の計画や復旧を支えることがあるが、規制資金は電力サービスの境界に沿って動く。草案はその間をつなぐ証明を配電事業者に求める。「すべてつながっている」は、まだ予算科目ではない。

出典