要約

  • Telefónica Deutschland、E.ON Grid Solutions、Westnetz、PPC は 9 月 3 日、RedCap 対応の計量ゲートウェイによる一連の通信試験の成功を発表した。
  • 700 MHz 帯で試作機から計量事業者のシステムまで接続した段階であり、量産展開、受注額、実測した費用削減は公表していない。

計量設備の更新では、携帯網につながることと、業務に使えるデータが届くことを分けて考える必要がある。今回の RedCap 試験で意味を持つのは、検証の終点を基地局ではなく計量事業者の受信システムに置いた点だ。何年も使う設備の選定には、その先の継続運用まで見据えた確認が欠かせない。

Telefónica Deutschland の発表によると、PPC が 5G RedCap 対応の通信機能を試作ゲートウェイに組み込み、Telefónica Deutschland の 700 MHz 帯ネットワークを通じて計量事業者の基幹システムに接続した。E.ON Grid Solutions と Westnetz も参加し、実環境に近い条件で通信経路全体を確かめた。商用設備の大規模導入が完了したという発表ではない。

PPC の説明では、試作機を Westnetz のインフラに設置している。低い周波数帯を使う理由は、ゲートウェイが地下室など電波の届きにくい場所に置かれることが多いためだ。低周波数帯の伝搬上の利点は、候補として調べる根拠になる。ただし、あらゆる建物内で接続できる証拠ではなく、設置場所別の受信結果は明らかになっていない。

無線部分を簡素化しても、運用は残る

RedCap は中程度のデータ量を扱う機器向けに、通常の 5G 端末の複雑さを抑える技術だ。参加各社は、現在の LTE ベースの計量接続を段階的に 5G へ移す選択肢と位置づける。通常の 5G より低い消費電力も利点に挙げるが、この試験で測定した削減量や機器価格は公表していない。LTE の停波期限を示したものでもない。

通信ゲートウェイと無線モデムは同じではない。BSI の保護プロファイルの説明は、計量機器側のネットワーク、家庭内ネットワーク、広域ネットワークに向かう各インターフェースを区別している。携帯接続を変えるだけで、システム全体の組み合わせが検証済みになるわけではない。今回の公表資料から、商用 RedCap 製品の認証取得を確認することもできない。

購入側が負担するのは無線部品の代金だけではない。設置作業、業務システムとの接続、障害箇所の特定にも人手がかかり得る。長く現場に残る機器では、端末の簡素化がそれらの作業をどこまで減らすかが重要になる。公表された数字だけで費用対効果を計算できる段階ではない。

次は、ネットワークの利用可能性、設置場所ごとの到達性、ゲートウェイ・携帯網・基幹システムの相互動作を詳しく分析し、製品開発へ反映する予定だ。調達判断に使える検証対象が一つ具体化したことが今回の成果であり、供給時期や導入台数、長期運用の条件はまだ開示されていない。