Summary

  • 推奨買収案はDianomi株1株につき現金64ペンスと、最終的に0~24ペンスを支払う可能性のある条件付対価ユニット(CCU)を組み合わせる。
  • 上乗せ分には二つの関門がある。指定媒体社が独占、code-on-page、最低24カ月の条件を含む新契約へ移行し、その媒体社の純収益が合意済み予測との比較で基準を満たす必要がある。
  • Relevant Percentageが50%以下なら0、75%なら12ペンス、100%以上なら24ペンスとなり、その間は直線的に計算される。
  • RBCが資金を確認したのは64ペンスの現金部分だけである。発行済み株式の75.3%に不可撤回の支持があっても、株主承認、裁判所、CMAの条件は残る。

TaboolaによるDianomi買収案には、性質の違う二つの価格が重なっている。第一は株式を取得するための現金64ペンスで、完全希薄化後の株式価値は約1,900万ポンド。第二は買収後の商業移行が成功した場合だけ発生し、最大24ペンスだがゼロにもなり得る。

「最大88ペンス」とだけ表現すると、このリスクの分担が見えなくなる。132%、194%、519%という大きなプレミアムは満額支給を前提とする。確定部分の64ペンスは、9月17日の終値38ペンスに対して68%、3カ月VWAPの29.9ペンスに対して114%、6カ月VWAPの14.2ペンスに対して350%の上乗せである。

最初の関門は媒体契約の移行

CCUは、公表されていない「合意済みDianomi媒体社」のリストを基礎にする。測定期間の終了までに従来契約が「New Publisher Agreement」へ置き換えられるか修正されなければ、その媒体社の収益は分子に入らない。

新契約にはTaboolaの標準条件のうち、独占、ページ上へのコード設置、最低24カ月の期間を盛り込む必要があり、便宜解約または同等の離脱条項は認められない。したがって上乗せ価格は、既存収益の維持だけでなく、媒体との関係をより長期かつ排他的な配信契約へ変えることへの対価でもある。

媒体社は買収契約の当事者ではない。株主の75.3%が支持しても、媒体社に新条件を強制することはできない。拒否、交渉の長期化、離脱のいずれも起こり得る。実際に収益が発生していても、契約の関門を通らなければCCU計算から外れる。

次に、移行済み媒体の純収益を測る

契約締結だけでも足りない。6カ月のRevenue Calculation Periodに、条件を満たした媒体社からDianomiが得た純収益を集計し、媒体社への通過コストを控除する。それを、指定された全媒体社について合意された同期間の純収益予測と比較する。期間は2027年1月1日と、買収発効後最初の完全な暦月の初日のうち遅い日に始まる。

比率が50%以下なら元本はゼロ、75%なら12ペンス、100%以上なら24ペンス。中間は直線計算である。媒体社リストと予測値は非公開のため、式は客観的でも、外部から支払確率を再現することはできない。

CCUは二回目の確定現金ではない

CCUはBidcoの株式ではなく、議決権、配当、資本返還請求権もない。無担保で、原則として譲渡できず、上場もしない。評価額が正なら同額面のローンノートが発行される。このノートも無担保で原則譲渡不可、通常は無利息で、発行から6カ月と1日後に現金償還される。評価額がゼロならノート自体が発行されない。

資金面にも同じ境界がある。RBC Capital Marketsは、Taboolaグループの現金で64ペンス部分を全額賄えると確認した。一方、BidcoはCCU支払資金を確認しておらず、将来のキャッシュフローと手元資金を充てる予定である。これは不履行を予告するものではないが、確定現金と上限額を同じ確実性で扱えない理由になる。

Sources