- 中国の通信計画は、2030年までに新設の大規模・超大規模コンピューティング施設で運用時の PUE を1.2未満にすることを目標としている
- PUE は、IT 機器の電力使用量に対して施設全体でどれだけ電力を使うかを示す指標であり、比率が低くても総電力消費量や顧客が負担する費用が必ず減るとは限らない
事実
9月8日付の中国メディアの報道によると、中国の最新通信計画は、2030年までに新設の大規模・超大規模コンピューティング施設で、運用時の電力使用効率(PUE)を1.2未満にすることを目標としている。Ministry of Industry and Information Technology は9月7日にこの5カ年計画を公表した。
China Securities Journal はまた、この計画に基づく累計3兆8,000億元のインフラ投資目標を報じた。この金額は、個々の開発事業者に割り当てられた資金ではなく、産業計画上の目標である。PUE 目標の対象は新設の大規模・超大規模施設であり、既存のすべてのデータセンターではない。
PUE は、施設全体の電力使用量を IT 機器が消費する電力量と比較する指標である。比率が低いほど、一定の IT 負荷に対して付帯設備が使用する電力が少ないことを意味する。報道された計画には、1.2という目標を個々の施設でどのように測定するのか、また具体的なプロジェクトにどう適用するのかは明記されていない。
分析
1.2という目標により、新設施設では設計段階から PUE が検討事項となる。冷却、配電、その他の付帯設備はいずれもこの比率に影響するため、開発事業者は建設や試運転・性能確認に入る前に、機器の選択が目標達成にどう影響するかを検討する必要が生じる可能性がある。
PUE が低くても、施設全体の電力使用量が必ず減るとは限らない。PUE が1.2の場合、IT 機器が100単位の電力を使用するごとに、施設全体では120単位を使用する。したがって、コンピューティング負荷が大きくなれば、PUE が改善していても消費電力は増え得る。開発事業者は設計案を比較する前に、予測値の前提となる運用負荷と測定範囲も確認する必要がある。
BTW の読者にとって、この目標は、機器選定時に PUE 推計値の前提条件を確認する重要性を高める。開発事業者は、提案された設計がどのようにその数値を達成するのか、また試運転・性能確認後にも同じ結果を測定できるのかを把握する必要がある。ただし、その手順が実施指針で定義されるまでは、1.2は明確なプロジェクト単位の適合性判定基準ではなく、国レベルの計画目標にとどまる。
今後の注目点
新設の大規模・超大規模施設で運用時の PUE をどのように測定するのか、また1.2という目標がプロジェクト承認または運用評価の一部になるのかを説明する実施指針に注目する必要がある。同じ測定方法を用いた完成施設の結果が示されれば、設計時の推計値が試運転・性能確認後に達成されているかを確認できる。
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