要点

  • 応募期間は7月20日午前8時30分(CEST)に始まり、延長がなければ40取引日後の9月11日午後5時30分に終了する。
  • Poste は TIM 株429,363,990株、約20.104%をすでに保有する。対象は最大1,706,361,829株、資本の79.896%である。
  • 対価は TIM1 株につき現金1.67ユーロと新規発行 Poste 株0.218株。応募者は Poste の市場価格と将来の実行に引き続きさらされる。
  • TIM 取締役会は対価を財務的に公正と評価したが、買付けには条件がある。応募数と決済が実際の支配権を決める。

午前8時30分という時刻が、この案件の状態を変えた。

Poste の提案自体は以前から存在し、Consob は7月15日に買付文書を承認し、TIM 取締役会も18日に意見を公表した。20日に応募期間が始まるまでは、株主はその条件を実行できなかった。いまは応募できる。しかし、応募できることと買収が完了したことは別である。

40取引日は支配権の待ち時間ではない

通常の応募期間は9月11日午後5時30分まで、合計40取引日とされる。延長がなければ決済日は9月18日だ。一定の規制条件を満たす場合、9月21日から25日まで5取引日の再応募期間が設けられる可能性もある。

この日程は単なる事務手続きではない。開始日は株主が意思表示できることを示す。締切は最初の応募比率を示す。決済は有効な応募に対価が支払われたことを示す。再応募があれば最終株数が変わる。

したがって、開始日に「Poste が TIM を取得した」と書くことはできない。上場廃止も、ネットワーク統合も、料金や雇用の変更も完了していない。これらには、まず所有権とガバナンスの結果が必要だ。

1.67ユーロで市場リスクは消えない

応募した TIM1 株に対する条件は、現金1.67ユーロに加え、新規発行される Poste 普通株0.218株である。TIM の株式併合後の数字であり、旧条件の0.167ユーロと0.0218株に戻してはならない。

現金部分の額面は固定される。株式部分の価値は Poste の株価で変わる。TIM 株主は独立した TIM への完全な持分を手放す一方、Poste を通じて買収後の資本配分、配当、通信事業の競争と投資負担に参加し続ける。

つまり、これは全額現金の出口ではない。Poste にとっては、必要な現金を抑える代わりに新株を発行する仕組みだ。既存 Poste 株主には希薄化が生じる。応募する TIM 株主には流動性と新しい株式リスクが同時に渡る。

TIM 取締役会は全会一致で発行者意見を承認し、対価を財務的に公正と判断した。Evercore と Goldman Sachs Bank Europe もフェアネス・オピニオンを提出した。ただし、これらには前提、制限、留保がある。Poste の将来株価を保証せず、すべての株主に同じ選択を命じるものでもない。

79.896%は応募率ではなく対象上限

Poste は TIM の発行済み株式429,363,990株、約20.104%をすでに持つ。今回の買付けは残りの最大1,706,361,829株、79.896%を対象にする。

最大株数すべてが応募されたと仮定すると、単純計算で現金支出は約28.5億ユーロ、新規 Poste 株は約3.72億株となる。これは調整前の条件付き上限であり、最終支出や発行数の予想ではない。実際の応募、買付条件、延長の有無が結果を変える。

それでも上限計算には意味がある。Poste が支配権をどの資本で買うかが見えるからだ。現金だけでなく自社株を使うため、TIM の旧株主も将来の成果を負担する。買い手がすべての下振れを現金で引き受ける構造ではない。

一方、応募しない株主は TIM への直接持分を維持する。買付けが成功すれば、残存株の流動性、少数株主としての位置、将来の出口条件が変化し得る。応募と不応募は、どちらもリスクのない選択ではない。

次に見るべきは総額ではなく応募数

独立報道は提案の規模を約108億ユーロと表現した。規模の理解には役立つが、実行段階では一つの総額より、応募された株数の方が支配権を正確に示す。

最初の重要な更新は応募比率である。その後、条件が満たされたか、延長や再応募があるか、決済でいくらの現金が支払われ何株の Poste 株が発行されたかが判明する。

現時点で確実なのは、Poste が TIM の約5分の1を保有し、残りを取得するための規制された応募窓口を開いたことだ。書類は株主の選択へ進んだ。支配権の完成形は、まだ応募箱の中にある。

Sources