要約
- 上期売上高は209億ユーロで3.5%増、一時的なフランス卸売項目を除くと約3.0%増だった。
- EBITDAaL は61億ユーロで5.0%増、同じ調整後では約3.7%増となる。
- オーガニック・キャッシュフローは4億9,700万ユーロ増の22億ユーロだった。
- 通期見通しは EBITDAaL 成長4%超、オーガニック・キャッシュフロー約43億ユーロへ引き上げられた。
- MasOrange は最初の5カ月が持分法、6月から完全連結であり、純利益には支配獲得益24億ユーロが含まれる。
見通しを上げるとき、企業は過去の数字ではなく、残りの期間に対する責任を増やす。
Orange は上期に売上高3.5%増、EBITDAaL5.0%増を記録し、通期 EBITDAaL 成長を4%超へ引き上げた。オーガニック・キャッシュフローの目標も約43億ユーロとなった。
一方、同社はフランスの卸売収入に一時要因があったことも示す。これを除くと、上期の成長は売上高約3.0%、EBITDAaL 約3.7%である。
基礎値は弱くないが、目標より低い
3.7%は事業縮小を意味しない。むしろ、グループの基礎的な利益が拡大していることを示す。ただし、4%超の通期目標を一時要因なしで達成するには、下期が同等以上の速度を出す必要がある。
第一四半期の光ファイバー共同出資金などが再発するとは限らない。したがって、報告5.0%をそのまま下期へ延長することはできない。
キャッシュフローは支えになる。上期のオーガニック・キャッシュフローは22億ユーロで、前年より4億9,700万ユーロ増えた。利益が現金へ転換されていることは、単なる会計上の伸びより強い証拠である。
それでも上期の22億ユーロを二倍すれば通期43億ユーロになる、という計算だけでは不十分だ。投資、運転資本、支払い時期、連結範囲が下期に変わり得る。
MasOrange が比較の分母を変える
Orange は6月8日に MasOrange の残り50%取得を完了した。1月から5月は持分法で、完全連結は6月からである。
上期には完全連結されたスペイン事業が一カ月しか含まれない。下期はより長い期間が売上高と EBITDAaL に入る。これは成長を助ける可能性がある一方、前年同期比較や事業別の寄与を複雑にする。
純金融負債は主に買収によって132億ユーロ増え、357億ユーロとなった。純負債は EBITDAaL の2.4倍であり、中期的に約2倍へ戻す目標が維持された。
純利益36億ユーロには、支配獲得による24億ユーロの利益が含まれる。これは顧客から繰り返し得る営業利益ではない。前年に13億ユーロの雇用関連引当金があったことも比較を押し上げる。
地域ごとに必要な下期が違う
アフリカ・中東は売上高13.9%増、EBITDAaL16.1%増で主な成長源となった。フランスはそれぞれ1.2%と2.4%、欧州6カ国は4.1%と6.1%だった。
Orange Business は売上高3.1%減、EBITDAaL6.4%減である。前期の7.2%減から改善したが、なおグループ成長を押し下げる。
eCAPEX は32億ユーロ、売上高比15.2%だった。2.7%の増加はアフリカ・中東への投資による。最も伸びる地域は、同時に追加資本を必要としている。
通期目標は地域平均ではなく、この組み合わせで達成される。高成長地域の利益、企業部門の縮小、スペインの連結、投資負担を別々に追う必要がある。
上方修正の判定は下期の橋で行う
次の決算では、報告成長率だけでなく、一時項目を除いた成長率を再び示すことが重要になる。MasOrange の寄与と既存事業の成長も分けるべきだ。
Orange の上期は、基礎成長、現金創出、アフリカ・中東の勢いという三つの根拠を持つ。同時に、一時要因、完全連結が一カ月だけという範囲、買収後の負債という三つの注意点もある。
4%超は達成済みの年率ではない。下期にこの六つを統合して初めて、上方修正が持続的な運営成果だったかが分かる。

