要約

  • Network ARRは2億8,960万豪ドル、ロゴ単位のNRRは114%、サービス数は40,735件となり、既存ネットワークの利用密度が高まったことを示す。
  • 発表済み戦略契約のTCVは13億豪ドル、付随するARRは4億3,500万豪ドルだが、機器・スペース・電力の調達後も納入と展開は2027年度を通じて続く。

8月20日に公表されたMegaportの2026年度資料では、脚注を外すと事業の姿を読み違える。Network ARRはインドを含むが、NRR、顧客ロゴ、大口顧客、サービス総数はインドを除く。契約ARRは将来のランレートであり、当期売上高ではない。ポート容量は通信量ではなく、調達済みのGPUは配備済み設備ではない。

この範囲を保ったうえで見ると、ネットワーク事業には明確な前進がある。6月30日のNetwork ARRは2億8,960万豪ドルで、前年の2億4,380万豪ドルから報告ベースで19%増えた。為替一定ではインド込みで27%、インド除きで24%の増加だった。ロゴ単位のNRRは114%と前年比5ポイント上昇したが、これは為替一定かつインドを除く指標である。

サービス総数は40,735件で20%増、顧客ロゴは3,206で12%増、大口顧客は725で15%増だった。いずれもインドを除く。サービスの伸びがロゴの伸びを上回ることは、共有ネットワーク上で顧客当たりの接続や利用製品が増えた可能性を示す。ただし、実際のトラフィック、遅延、稼働率、サービス別採算を測ったものではない。

接続拠点も拡大した。Networkデータセンターは純増155拠点、合計1,138拠点となった。2026年度に追加した拠点群の期末ARRは300万豪ドルで、ここでもインドは除かれる。IPトランジットのポート容量は3 Tbpsから15 Tbpsへ、400G対応拠点は72カ所増え、100G対応拠点数は67%増えた。これは提供能力の拡張であって、15 Tbpsが利用されたという意味ではない。

損益とランレートも別に読む必要がある。グループ売上高は3億1,220万豪ドルで、Networkが2億6,830万豪ドル、Computeが4,390万豪ドルだった。期末のグループARRは3億9,520万豪ドルで、Networkの2億8,960万豪ドルとComputeの1億560万豪ドルから成る。ARRを当期の認識売上高に置き換えることはできない。

戦略契約は、2026年度には売上高100万豪ドル、EBITDA60万豪ドルを寄与した一方、設備投資は5,430万豪ドルだった。グループの報告設備投資額は1億5,260万豪ドルで、戦略契約を除けば9,830万豪ドルとなる。現時点では売上貢献より資本負担のほうが先行している。

新たな長期契約を加えた発表済みTCVは13億豪ドル、契約に付随するARRは4億3,500万豪ドル、支える設備投資は8億2,600万豪ドルとなった。8月20日までに発表した全契約について、機器、スペース、電力は調達済みだと会社は説明する。しかし納入と展開は2027年度を通じて進む。したがって、これらは受領済み現金でも、2026年度売上高でも、全面稼働中のARRでもない。

調達制約はすでに契約内容を変えた。6月3日発表の2契約では一部部品を確保できず、代替策と、より上位のGPUを使う2件の新契約が組まれた。会社は総契約価値が約8,710万米ドル増える一方、総ARRと必要設備投資に重要な変更はないと見込む。経済条件の維持は、日程や統合、顧客受入れの確実性を意味しない。

オンデマンドGPUプールはさらに初期段階にある。調達・展開に6~9カ月、展開後の立ち上げに3~6カ月、投資回収目標は16~22カ月で、2027年度第2四半期にGPUの5%未満を試験投入する計画だ。これは計画と目標であり、稼働実績ではない。

決算から言えるのは、相互接続基盤には密度向上の証拠があるということだ。Computeの展開が新たなプライベート接続を生めば、その優位性は強まる。納入と受入れが確認されるまでは、戦略契約の数字をネットワークの実績に混ぜず、別の実行義務として追うべきである。

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