要約
- DOCOMOとMitsubishi Estateは大手町・丸の内・有楽町で、26/28 GHz、sub-6、ガラスアンテナ、ビル、光回線、データセンターを組み合わせる計画に合意した。
- 許可・稼働局数、費用、工期、屋内外の連続性、混雑時の性能、消費電力、修理、他社との共有条件は示されていない。
ミリ波は帯域が広い一方、直進性が強く遮蔽物の影響を受けやすい。都心で面的な利用を目指すなら、見通しの良い場所に多くの小さな設備が必要になる。候補地はビルの外壁、屋上、窓、街路設備などだが、設置権、電源、光回線、保守動線、景観の承認がそろわなければ基地局にはならない。
今回の連携は、その難所に不動産側を入れた点で合理的だ。DOCOMOは26 GHzと28 GHzの計800 MHz、3.5・3.7・4.5 GHzのTri-Band Massive MIMO、ガラスアンテナ、新しい基地局を計画する。Mitsubishi Estateは保有ビル、都市開発、インフラ確保の知見に加え、グループの光回線やデータセンター活用を検討する。
ただし、合意は施工実績ではない。何局が許可され、いつ開通するか、投資、賃料、電源、保守をどう分担するかは分からない。屋外の連続エリア、建物内への移行、sub-6との切り替え、通勤ピーク時の品質、クラスターを利用する具体的なサービスも未定である。
最初の指標は設置までの日数だ。見通し候補の発見、所有者の承認、景観審査、配線、電源、工事、試験の各段階を記録し、却下された場所と理由も数える。Mitsubishi Estateとの連携でこの工程が短くなれば、速度試験よりも他地区へ移しやすい価値になる。
景観は制約であると同時に設計品質になる。目立つ設備を減らすガラスアンテナや小型機器は有効だが、外観だけで評価してはならない。電波性能、熱、清掃、交換、工事中の安全、将来の増設まで含めて承認する必要がある。隠した設備ほど保守に時間がかかる可能性もある。
次に、実際の移動経路を測る。歩行者、車両、雨、樹木、仮設物、建物への出入りによって見通しが変わる。アンテナ直下の最大速度ではなく、経路の何割で利用可能か、遮られた際にsub-6や屋内網へ移れるか、混雑時の低い側の品質がどうなるかが重要だ。
共用は都市全体の費用を左右する。DOCOMOとKDDIは別途、両社のミリ波を中継できる小型共用中継器を発表している。丸の内で土地、光回線、電源、アンテナや中継器を他社が使えるかは明らかでない。共用は重複を減らすが、容量、故障、更新順位、料金のルールが必要だ。
全国展開には前提条件の公開が欠かせない。丸の内は物件、光回線、データセンター、需要が集中する。他の駅前や商店街では所有者が分かれ、同じ工期と費用にならない。モデルを移すなら、必要な権利、管路、電力、許可形状、需要密度を明示すべきだ。
景観審査や入館ルールまでをネットワークとして測れば、この合意は展示から方法へ変わる。局数だけでなく、許可時間、経路の連続性、負荷、費用、電力、修理、共用を一つの台帳で示すことが次の条件である。
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