要約
- 現行の
draft-xu-idr-fare-in-mpson-01は2026年8月16日付で、FARE-BGPの帯域幅加重ECMPという考え方を、マルチプレーンのscale-outネットワークにおけるRoCE NIC(RNIC)へ広げる。 - この草案が扱うのは、RNICが孤立したCLOSプレーンから選択することと、ホスト経路を全地点に無制限に保持できないことの二つである。
IETF Datatrackerの記録は、この文書を Fully Adaptive Routing Ethernet in Multi-Plane Scale-Out Networks として掲載している。想定ステータスはStandards Trackだが、Internet-DraftはIETFが変更、置換、失効し得る作業文書と位置付けており、標準化の決定ではない。
第01版の本文では、各RNICがプレーンごとの独立したCLOS fabricに接続する。プレーン間にはリンクがないため、どのプレーンにフローまたはパケットを載せるかはRNICが決める。提案は、Path Bandwidth Extended Communityを使ったFARE-BGPの加重ECMPをスイッチからこのインターフェースまで拡張する。RNICは各プレーンのleaf switchと別々にBGPセッションを張り、遠隔RNICへの到達性と加重選択に使うパス帯域情報を学ぶ。
ここで変わるのは制御面の所在である。fabricスイッチが等コスト経路をどう配分するかだけでなく、ホスト側インターフェースに届く値が完全で比較可能か、そしてあるプレーンの到達性が失われたとき速やかに取り消されるかが問われる。本文はAIクラスタの性能向上を実証していない。孤立プレーンという構造がすでにRNICへ委ねている選択を、制御可能な形にしようとする提案である。
もう一つの制約は規模だ。草案は10万GPUと四つのプレーンを例に置き、各プレーンで最大10万のホスト経路、合計40万の経路が広がり得るとする。これを各RNICへ格納するのは現実的でなく、スイッチに完全に持たせることも望ましくないとして、経路表の抑制を提案する。ただし集約は、遠隔RNICがあるプレーンで到達不能になった後にも古い経路を残し得る。ブラックホールを避けるため、集約と明示的な到達不能通知を組み合わせ、Path Bandwidthをゼロにする方法も挙げる。導入済みまたは相互運用済みという証拠ではない。
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