要約

  • GFLはSECURE買収の完了時に7512万6306株を発行し、10億米ドルの担保付タームローンとリボルバー枠を用いた。
  • ネットレバレッジは、調整後長期債務から現金を引いた額をランレートEBITDAで割る。債務が増えても分母が十分増えれば「中立」になり得る。
  • 6月末の分子は94億1210万加ドル、分母は23億5540万加ドルだった。分母には2億4200万加ドルのランレート調整が含まれた。
  • 新株は6月の基本株式数の20.8%、単純合算後の17.2%に相当するが、最終持分や議決権を示す数字ではない。
  • 法的なクロージングと、比率の実証は別だ。後者には買収後の負債、現金、調整、利息、希薄化後株式数が必要になる。

64億加ドル、現金20%、10億米ドルは別の数字だ

買収完了資料によると、新規タームローンは2033年8月28日前後に満期を迎え、金利はSOFRプラス200ベーシスポイント、通貨スワップ後で約5%となる。10億米ドル全額がこの水準なら、単純計算の年間利息は5000万米ドルだ。実際の支払いは残高、変動金利、スワップ、手数料などで変わる。リボルバー利用額は開示されていない。

4月の発表は企業価値を約64億加ドル、SECURE1株の対価を24.75加ドル、全体の支払構成をGFL株80%・現金20%とした。企業価値は資本構成を含む。株主対価は旧株主が受け取るもの、融資は買い手の資金源である。10億米ドルをそのまま現金対価や買収価格と呼ぶことはできない。

株主には選択肢があった。重要変更報告書は、24.75加ドル、GFL0.4195株、または4.95加ドルと0.3356株の組み合わせを提示した。しかし現金のみ、株式のみの希望には按分がかかり、総額の上限があった。アレンジメント契約は個人の希望を処理しつつ、買い手側の80対20を固定する設計だった。

4.0倍を作った分母

GFLの第2四半期資料では、繰延金融費用などを除いた長期債務が96億420万加ドル、現金が1億9210万加ドルで、分子は94億1210万加ドルだった。過去12カ月の調整後EBITDAは21億1340万加ドルだが、ランレート調整2億4200万加ドルを加えた23億5540万加ドルを分母にして4.0倍としている。

調整額は過去12カ月指標の11.5%に当たる。分子を固定し、この層を外すだけの感応度計算なら約4.45倍になる。これは契約上の正式計算ではなく、中立という結論が分母にどれほど依存するかを示すものだ。

GFLの定義は、買収EBITDA、一部の自治体・処分契約、コスト削減を期初から存在したように年率換算する。一方、契約解約や関連コスト上昇は控除せず、買収企業の数値を月次で直線配分し、季節性を織り込まない。借入余力を見る用途はあるが、実現EBITDAと見積もりを区別して読む必要がある。

SECUREの第2四半期決算は、調整後EBITDA1億2900万加ドル、裁量的フリーキャッシュフロー7600万加ドル、総レバレッジ1.9倍を示した。2026年の調整後EBITDAは5億2000万〜5億5000万加ドルで、上限近くを想定していた。ただしSECURE独自の定義であり、買収会計、承継債務、シナジーを経ずにGFLの分母へ入れることはできない。

株式側にも分母がある

6月末のGFL基本株式数は3億6089万326株だった。新規7512万6306株はその20.8%、単純な合計の17.2%である。4月時点では旧SECURE株主の持分を約16%と見積もっていたが、実際は変わり得ると明記した。6月の数字はクロージング前で、複数議決権クラスを含み、優先株転換などを含まない。最終資本表ではない。

株式対価は負債を抑える代わりに、将来キャッシュフローの受取人を増やす。GFLが予測した1株当たり調整後フリーキャッシュフロー12〜15%増は、総額の増加だけでは達成できない。新規利息と統合支出を払い、希薄化後の株式数を上回る成長が要る。

GFLは第3四半期にSECUREを含む通期見通しを更新し、年末ネットレバレッジを3倍台半ばにする目標を維持した。次に必要なのは、買収後の債務・現金、タームローンとリボルバー、実績EBITDA、各ランレート調整、利息、基本・希薄化後株式数を一本につなぐ表だ。買収は完了したが、「中立」の計算はまだ完了していない。

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