要約

  • F5は9月11日の運用情報でソウルのRegional Edgeが稼働中と確認した。最初の顧客通信を処理した時刻までは示していない。
  • 公式ガイドでは、WAF、API Protection、Rate Limitingを通る同じリクエストは共通枠で一度だけ数える。ただし、それで料金全体が決まるわけではない。

F5の韓国での展開に、稼働を示す明確な記録が加わった。同社は9月11日の更新で、ソウルのRegional Edgeが稼働していると公表した。識別名はsel1-kr。Distributed Cloudのネットワークに、地域内で通信を処理する拠点が加わる。

調達する企業にとって、近くに拠点があることは判断材料だ。ただし、何が使え、何が利用枠に含まれるかは別の確認になる。F5は既存のRegional Edgeと同等の機能を備えると説明するが、それは全顧客が全機能を有効にしているという意味ではない。

三つの防御機能を通っても、一度だけ数える

9月10日更新の一般向け課金ガイドには、サービス間でリクエスト数を共用する仕組みが記されている。例示されるのは、ウェブアプリケーションファイアウォール、API Protection、Rate Limitingを同じリクエストが通る場合だ。共通の利用枠から消費するのは三回分ではなく、一回分となる。

防御機能の数だけリクエスト数を掛け合わせる見積もりは、この例には当てはまらない。一方で、どの機能を追加しても無料になるという読み方もできない。ガイドは購入した利用枠や共通枠、追加容量に触れ、費用が購入プログラムによって異なると説明する。

データ転送、ログ、HTTPロードバランサーなどには別の計量項目もある。したがって、リクエスト数だけで請求全体を再現することはできない。これはプラットフォーム全般の説明であり、ソウル拠点専用の新料金表ではない。

攻撃通信の扱いにも限定がある。ガイドは、ルーティングされたDDoSリクエストが遮断された場合、それをリクエストの共通枠に算入しないとしている。すべての悪意ある通信、あらゆる遮断処理、ほかの利用項目まで無償になるとは書いていない。

近さの価値は、実際のアプリで確かめる

F5は利用者に近い場所で処理することで、遅延やアプリケーション性能を改善できると説明している。しかし、韓国の特定アプリについて独立に測定した結果ではない。オリジンサーバーの配置、選択した機能、実際の通信経路を含めた評価が必要になる。

日付も区別したい。最初の通知は9月8日08時00分UTCを稼働予定としていた。11日の更新は稼働中であることを確認したものの、最初の通信がいつ流れたかは特定していない。二つの日付の間隔を三日間の障害や遅延とみなすことはできず、そもそも通知は拠点展開に関する案内だった。

顧客獲得数、拠点容量、韓国向けの値下げ、実現した節約額も、この二つの資料にはない。確認できるのは拠点の稼働と公開された利用量の数え方だ。新しい処理場所を、必要な機能と契約条件に結び付ける作業は、調達側に残っている。