要約

  • Cloudflareは、2019年6月24日10:30 UTCごろ、小規模企業がVerizon AS701経由で多くの経路の優先パスになり、Cloudflareのprefixも影響を受けたと報告した [1]。
  • Cloudflareの追加分析は、route optimizer の層と大手トランジット事業者による伝播を問題の中心に置いた [2]。
  • Noctionは、自社の経路最適化製品が議論に含まれたため公開回答を出した。この回答は、製品意図とデプロイ時の統制を分けて考える材料になる [3]。
  • ThousandEyes/CatchpointはCloudflare利用者の到達性影響を観測し、被害の境界を外部測定に置いた [4]。
  • RFC 7908とRFC 9234は、この種の問題がBGP関係の漏えいであり、BGP RolesやOnly-to-Customerのような明示的関係管理が重要であることを示す [6][7]。

何が起きたのか

Cloudflareの報告では、多くの経路がVerizonを通って小規模企業へのパスを優先する形になった。BGP上の問題は、あるネットワークが何かを広告したことだけではない。他のネットワークがそのパスを利用可能とみなし、選好し、さらに輸出したことである。局所的な誤広告は、周囲のネットワークが受け入れて初めて広域のインシデントになる。

このため、DQEは記事の中心に入る。Verizonは大きなトランジット事業者で目立つが、責任分析はもっと手前から始まる。顧客側の経路源、経路最適化レイヤー、上流の受け入れ規則が、どのようにしてパスを伝播可能にしたのかを見る必要がある。小さなネットワークでも、BGPでは運用上無害とは限らない。

なぜ重要か

経路漏えいでは、origin ASN が正しく見えても、AS path の途中の関係が誤っていることがある。したがってRPKI origin validationだけでは足りない。必要なのは、関係証拠、import policy、export policy、prefix limit、AS-path filter、IRR、RPKI、経路漏えい検知、そして監視である。

公開ソースは、経路イベントが起きたことを示せる。しかし、内部のroute map、変更チケット、最適化設定、受け入れログ、インシデント判断を置き換えることはできない。したがって、公開情報からDQEやNoctionやVerizonの意図を断定すべきではない。言えるのは、顧客側の漏えいが大手providerを通って広がるほど、受け入れの鎖が弱かったということだ。

技術レイヤー

RFC 7908は、意図した関係を破る経路伝播をroute leakとして整理する。RFC 9234は、provider、customer、peerの役割をBGP RolesとOnly-to-Customerで明示する方向を示す。これはすべての古い接続を自動修復しないが、隠れた前提をプロトコル上の証拠へ近づける。

信頼できる技術的な終結報告には、prefix、AS path、開始時刻と終了時刻、観測地点、関連BGP session、import/export filter、max-prefix、IRR/RPKI根拠、withdrawal、再発防止テストが必要である。それがなければ、短い収束現象なのか、広すぎるポリシーなのか、深刻な運用失敗なのかを区別できない。

誰に影響するのか

影響を受けるのは、漏えい経路を実際に選んだネットワークや、その経路選択で遅延、損失、到達不能を経験した利用者である。公開資料は全取引や全ユーザーを列挙しない。よって被害は、持続時間、対象prefix、経路選択、測定地点、ユーザー症状で評価する必要がある。

今後見るべき点

顧客sessionが通常範囲外のprefixを急にexportしないか、route optimizerが関係制約なしにbest pathを変えないか、大手transit providerが異常な顧客経路を受け入れないか、そしてインシデント説明が漏えいの種類、時間、prefix集合、再発防止策を示すかを見るべきである。

Sources

  1. https://blog.cloudflare.com/how-verizon-and-a-bgp-optimizer-knocked-large-parts-of-the-internet-offline-today/
  2. https://blog.cloudflare.com/the-deep-dive-into-how-verizon-and-a-bgp-optimizer-knocked-large-parts-of-the-internet-offline-monday/
  3. https://www.noction.com/news/incident-response
  4. https://www.thousandeyes.com/blog/cloudflare-users-burned-by-internet-routing-pile-up
  5. https://www.kentik.com/blog/a-brief-history-of-the-internets-biggest-bgp-incidents/
  6. https://www.rfc-editor.org/rfc/rfc7908
  7. https://www.rfc-editor.org/rfc/rfc9234