要約
- Dell'Oro Groupによると、第2四半期の北米PON機器支出は前年同期比26%増加した一方、世界のブロードバンドアクセス機器売上高は3%減少した。
- 同社の分析では、通信事業者は価格上昇に先回りして購入時期も早めている。支出額や出荷ポート数を、新規開通件数と同一視はできない。
分析
世界全体では減収でも、北米の光回線向け機器調達は伸びる。Dell'Oro Groupが9月8日に公表した第2四半期の結果は、その地域差を示した。2026年第2四半期のブロードバンドアクセス機器売上高は世界で45億ドルと、前年同期比3%減少。北米の受動光ネットワーク、PON機器への支出は26%増えた。
同社は、光回線とDOCSIS 4.0への継続的なネットワーク更新を背景に挙げる。もう一つの説明は時期だ。副社長のJeff Heynenは、通信事業者が局側の光回線終端装置OLTと利用者側の光端末ONTの平均販売価格上昇に備え、購入を前倒ししていると指摘した。発表は、メモリーなどの部品不足が設備と顧客宅内機器の費用を押し上げていると説明する。
これは需要の強さと同時に、発注時期の変化を示す。支出増のうち、値上がり、数量増、四半期をまたぐ前倒しがそれぞれどれだけを占めるかは公表されていない。
金額とポート数を分ける
| 公表された指標 | 第2四半期の前年同期比 |
|---|---|
| 世界のブロードバンドアクセス機器売上高 | 3%減、45億ドル |
| 北米のPON機器支出 | 26%増 |
| ケーブル事業者向けリモートOLTの出荷ポート数 | 190%増 |
最後は金額ではなくポート数であり、この数値だけを北米に限定した集計とは発表されていない。また、別に示されたRemote PHY DeviceとリモートOLTプラットフォームの合計売上高63%増とも異なる。
調査内容の公開説明では、メーカー売上高、出荷ポート数・台数、平均販売価格、地域別系列が区別されている。建設の進捗を読む際にも、この区別が必要だ。機器の調達が進んでも、接続先の建物で開通準備が整うのは後になる場合がある。これは仕組みを示す仮定であり、事業者の未公表在庫を確認したという意味ではない。
購入と設置には別の都合がある
将来の値上がりを見込む事業者は、設置日程を変えずに早く発注する理由を持つ。機器確保は更新計画を支える一方、現金も早く必要になる。本物の加入需要と前倒しは共存しうる。内訳なしに、増加分をすべて物価上昇や在庫積み増しと決めつけることはできない。
6月発表の第1四半期概要も、機器購入のタイミングを考える材料になる。北米の大手ケーブル事業者は更新版DOCSIS 4.0プラットフォームを待った後、分散型アクセス機器の調達を再開した。米国でのWi-Fi 7機器購入の前倒しも別に記載された。PONで同じ事情が起きている証明ではないが、技術の供給時期が四半期の売上を動かしうることは分かる。
9月の資料では固定無線アクセス用の顧客宅内機器の出荷台数が12%減り、主に北米で新品販売が鈍ったとされる。これは解約率ではない。世界総額には伸びる製品と弱い製品が混在する。
次に見るべきは、今回の購入増の後に発注、納入、設置がどう並ぶかだ。売り手には現在の売上となり、買い手には必要な時点で使える機器が求められる。公表資料が裏付けるのは北米PON調達の拡大であり、開通加速の数値や、その後の反落の必然性ではない。
出典
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